やさしいがん講座 (第1回) 標準治療について

今まで、このブログや各種ウェブ媒体でがん治療に関した情報発信を行ってきました。今月から、インスタグラム上での情報発信をスタートしました。(インスタアカウントは@satoru_osuka

インスタでは、「やさしいがん講座」と題して、毎回10枚の画像を使って、がん治療の大事なポイントを、簡潔に分かりやすく解説していきたいと思っています。

ちなみにこの「やさしい」という言葉には、理解しやすいの「易しい」と、思いやりを込めた「優しい」記事をという思いで名付けました。そんな思いの籠った記事をお届けしたいと思っています。

急にインスタを開始したのには理由があります。最近、インスタ上には全く事実と異なるがん情報が広がるようになりました。効果が全く期待できない治療を、ほとんどの人が治るかのように紹介されていたりします。逆に、正しいがん情報は極めて少ないです。政府機関・医療機関・がんの専門医からの、インスタ上での情報発信はほとんど行われておらず、ちゃんとした情報提供がなされていません。

この状況が患者さん・家族を危険にさらしているのではと危惧していて、その状況を変えたいとインスタ上で情報発信を開始することといたしました。これは他の医師が「#インスタ医療団」というハッシュタグのもとに展開している情報発信活動に同調するものでもあります。

さて、こちらのブログでは、インスタ記事と連動して、「やさしいがん講座」の詳細版をお届けします。インスタ記事では文字数の制限があるので、説明が足りない内容をこちらのブログで追加解説していきます。

では、早速開始したいと思います。「やさしいがん講座」第1回は標準治療についてです。(インスタの元記事はこちら

がんになったらどんな治療を選ぶべき

まず最初に皆さんに問いたいのは、がんになったらどんな治療を選ぶべきだと思いますか?世の中にはたくさんのがん治療があります。どれが選ぶべき治療なのでしょうか?

もちろん、この問いへの答えは色々とありますが、とてもシンプルにまずお答えしようと思うと、次の答えになります。

世界中の多くの医師の答えは同じで、「標準治療を行いましょう」と答えます。

この答えは、私個人の答えではなくて、世界保健機関WHOでもアメリカ国立がん研究所NCIでも、この答えが返ってきます。

WHOのサイトを見ますと、がん治療は科学的根拠(エビデンス)に基づいた治療を行なうべきと書いています。この科学的根拠に基づいた治療というのが標準治療のことです。

標準治療とは何のこと?

がん治療には長い歴史があるわけで、一つのがんに対しては何千という治療が試されてきています。その中で、最も治療成績が良くて、すべての患者に使用すべきとされる治療のことを標準治療と言んでいます。

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コメント

  1. 人見義郎 より:

    いつも情報発信ありがとうございます。
    高額医療費制度に関しては、言葉足らずなところがありそうなので補足させてください。
    日本の保険制度上の高額療養費は「自己負担限度額を超えた部分に関してはおよそ1%の負担となる」と言った方がもうちょっと正しいです。
    なので、例えば自己負担8万円で医療費300万円の場合には、約11万円かかります。
    # 80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1%なので、きちんと計算すると107,430円です。
    さらに高額療養費が1年のうち4か月以上の長期間適用になる時には、4ヵ月目から「多数該当」となり、自己負担限度額がさらに軽減されます。
    最近の新薬(白血病治療薬キムリア)は3349万円の薬価だそうなので、高額療養費が適用になっても高額で、3か月までは自己負担が約33万円増えてしまいます。
    詳しくは以下のURLなどを参考にしてください。
    参考URL:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3030/r150